ストライキ保険の仕組みについて、ストライキ保険 Q&A方式で説明します。

Q台風、地震等、自然災害により発生した遅延は支払対象になりますか?
A台風、地震等の自然災害により、加入船舶以外の人、場所または物に直接の影響をおよぼした結果、遅延が発生した場合に支払の対象となります(ClassⅠ& ClassⅡ)。
例えば、台風により崖崩れが発生し、鉄道が寸断されたために荷物の港湾への到着が遅延した場合や、港湾設備が故障し予定していた荷物の積み下ろしが遅延した場合で、その結果出航が遅れたことによる遅延損害は支払の対象となります。
一方で自然災害が直接加入船舶に影響を与えたことによる遅延は支払対象とはなりません。例えば、加入船舶が航海中に台風に遭遇し、その影響で遅延した場合は支払対象とはなりません。
Q荷物の出所である工場の労働者がストライキを起こし、操業が停止したために発生した遅延は支払対象になりますか?
A荷物の出所である工場の労働者がストライキを起こし、操業が停止したために積載するべき荷物の到着が遅れたことにより発生した遅延については支払の対象となります(ClassⅠ& ClassⅡ)。
このように、船舶遅延相互保険の支払対象となるストライキ危険は港湾労働者のストライキに限らず、荷物の出所である工場、鉱山等で発生したストライキ等により荷物の到着が遅れ、その結果船舶が遅延した場合も含みます。
QClassⅠ, ClassⅡ, ClassⅢの違いは何ですか?
AClassⅠおよびClassⅡは本船の外で起こった原因により生じた遅延損害についててん補します。例としては、荷物の出所である工場や倉庫でのストライキや、自然災害による鉄道・道路の寸断があったために貨物の到着が遅れ、船舶が遅延した場合の経済損害が対象となります。主として対象となるのは遅延により用船者の被る経済損害(追加で負担する用船料)ということになります。
一方ClassⅢでは本船で起こった原因により生じた遅延による損害をてん補します。具体的には乗組員のストライキ、乗組員の死傷・疾病、船舶の衝突、座礁等を原因とする遅延が対象となります。これらはオフハイヤーに該当する事由であり、オフハイヤーにより船主が受けた経済損害(用船料収入の減少)をてん補する保険です。
Q損害保険会社が販売している船舶運航障害保険とはどう違いますか。
A損害保険会社が提供する船舶運航傷害保険はオフハイヤー(船舶の定期用船契約に基づく用船料の支払いの中断)に該当する事由により発生した損害を補償する商品です。つまり、この保険の対象は船主ということになります。
ストライキ・クラブの提供する船舶遅延相互保険はオフハイヤーによる遅延損害もてん補しますが(ClassⅢ)、オフハイヤーに該当しない事由(本船以外に発生した原因)のために発生した遅延による損害、つまり用船者が遅延のために負担することになる経費(用船料)を広く補償しています(ClassⅠ, ClassⅡ)
このような用船者が負担する遅延損害をてん補する保険は今のところ日本では他に提供されていません。
Q損害保険会社が販売している不稼動損失保険とはどう違いますか。
A損害保険会社が提供する船舶不稼動損失保険は、沈没、座礁、座州等の海難事故により船舶自体に損害を蒙り、船舶が稼動できなくなった場合の経済損害をてん補する保険です。
これに対してストライキ・クラブの提供する船舶遅延相互保険は船舶そのものへの損害を支払の条件とはしておらず、主として本船以外に生じた事故、事由を原因とした遅延による損害をてん補する保険です。不稼動損失保険とはてん補の範囲がほとんど重ならず、まったく別の保険ということができます。
Q運送数量契約(C.O.A.)のもとで投入される船舶もその都度、付保可能ですか。
A可能です。ストライキ・クラブの引受形態には、特定の船舶を年間で引き受ける方法と、C.O.A.のもとで投入される様々な船舶をその都度、引き受ける方法の二通りあります。前者をAnnual Cover、後者をOpen Coverと呼んでいます。一般的にはOpen Coverの1隻当たりの保険料はAnnual Coverの保険料の6分の1程度になり、保険料の支出を抑える事ができます。
QCIBとストライキ・クラブの関係は?
ACIBは保険ブローカー(保険仲立人)として、お客様とストライキ・クラブの間に立ち、ストライキ保険の契約の締結を仲介します。毎年の契約更改や、事故が起こった際の保険金請求に際してもお客様に代わり手続きを取らせていただきます。
コーンズはストライキ・クラブの日本のコレスポンデントとして40年以上の長きに渡り日本のお客様に対してストライキ保険のサービスを提供しており、現在はコーンズの子会社であるCIBがその役割を果たしています。